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五月のごあいさつ

拝啓　新緑がみずみずしく気持ちよい季節となりました。

皆様にはいろいろとお出かけも予定されているのではございませんか

どうぞお気をつけてお出かけください。

さて、我が家のできごとで、大変うれしいことがありお話させていただくことをお許しください。

それは、三月十六日に娘が太宰府市文化ふれあい館で、ささやかな無料のロビーコンサートを開いたことです。

娘は二十五歳で東京の音大・大学院二年生です。只今の姿からは想像できませんが、中学一年の二学期から不登校になってしまいました。

卒業までの間、我が家がずっと重苦しい雰囲気の中にあったことは言うまでもありません。けれども本人は、高校進学のため一生懸命、努力を続けており、周囲もまた懸命に支えた結果、この困難を乗り切ることができました。

コンサート会場の太宰府は、妻の実家があり、お世話になった音楽好きの華道の先生から

「するからには、たくさん人集めして成功させんといかんよ」の協力のお言葉があり、高齢の義父母と私たちも奮起することになりました。

プログラムは「日本の歌とイギリスの歌」１０曲、ピアノ伴奏は娘の友人にお願いし、開演は午後二時から一時間余りでした。

当日はエントランスに思いがけず美しい生花があり、思えばこれが感謝の始まりでした。

当初は、五十名程の来場者を予測していましたが、開演前には多くの人でいっぱいになり、慌てて椅子を補充することになったり、受付でとっさに作曲家の妻の友人が応援することになりました。

義兄はお客様の案内をしてくれました。ピアノの先生の姪は、最前列で動画を撮りながら気を配ってくれました。

華道の先生は華のお友達四人と一番前でじっと聞き入られ、終わりに花束を渡してくださいました。

不登校の時、心配し励まし続けてくださった小学校の先生、中学校の教頭先生も花束を持って来てくださいました。

後でわかったことは、エントランスの生花は華道の先生のお友達のプレゼントでした。ほかにご厚情も沢山いただきました。

一人で歌、司会とナレーションを演じきった娘に大変感心し安堵した私達ですが、それ以上に予想を超え百三十名となったコンサートを各々の立場で盛り上げてくださった方とのご厚意を忘れることができません。

これからも新しくなったシンプロポリスミナスをよろしくお願いいたします。　敬具

有限会社　ノビア　店主　河村伸一郎