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2019年4月の挨拶

拝啓　春風と美しい桜のコンビネーションが心地よい季節となりました。皆様お元気にお過ごしでしょうか。日頃はシンプロポリスミナスをご愛顧いただき厚く感謝申し上げます。

今年の四月は「平成」最後の月で少々感傷的になりますがこのような美しい季節に天皇・皇后両陛下がご壮健で譲位されますことに安堵の気持ちで一杯です。

さて先月は大学時代の友人が東京と岡山からやってきました。太宰府と佐賀県の唐津を案内し同宿して旧交を温めました。彼らが特に喜んだのは唐津市内にある二つのお屋敷でした。

その一つ旧大島邸は佐賀銀行の前身唐津銀行の創立者大島小太郎（１８５９ー１９４７年）の邸宅です唐津藩の英語学校「耐恒寮」において辰野金吾（東京駅を設計）らと共に後の首相を務めた高橋是清の薫陶を受け唐津の近代化に大きく貢献しました。

もう一つは国の重要文化財に指定されている旧高取邸です。杵島炭鉱などの炭鉱主、高取伊好（これよし）（１８５０−１９２７）の邸宅で約2,300坪の広大な敷地に大きく二棟の建物が建っています。筑豊の炭鉱主、伊藤伝衛門邸の敷地とほぼ同じ広さでしたが、伊藤邸よりも繊細な工夫、例えば欄間の図柄を影絵で廊下に映し出す趣向や大広間には能舞台を設けるなど、よき日本伝統文化の趣きを次々と見た思いでした。

岡山の友人は大島邸での俳句募集に直ぐに一句詠みました。「唐津城　雨にうなずく　しだれ梅」と三人のささやかな旅でお互い刺激し合い七十歳を越えても生き甲斐のある仕事を頑張りたいと思いました。

どうぞよろしくお願い致します。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。　　　敬具

有限会社　ノビア　　店主　河村伸一郎