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◆◆━━ ■シンプロポリス通信■━━━━━━━━━━◆◆

　 ２００８年１２月８日　
　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 第３８回


件名　「シンプロポリス通信　オペラ「忘れられた少年」」　　
　　　　　　　　　　　　　　　　
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このメールは、シンプロポリスとご縁のある方にのみ
配信されています。
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今年もあと２０日となりました。

娘が東京から冬休みに帰郷することを首を長くして
待っている、シンプロポリスのしんちゃんです。

帰ってきたら、おいしいものを食べさせて、
今習っている（詩吟をやめて）ミュージカルを
一緒に歌うのが楽しみです。


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先日、僕のギターアンサンブルがあり、それを聞きに来てくれた
女性の友達が、「東京オペラ協会」の福岡支部のメンバーでした。

先日、彼女がオペラ「忘れられた少年」の千々石　ミゲル役で
出たので、見に行ってきました。

時は、１５８２年、信長が本能寺の変で暗殺された頃

九州では、フランシスコザビエルがキリスト教を布教し、
少年４名（中浦ジュリアン、原マルチーノ、伊藤マンショ
千々石ミゲル）が日本からの初めての使節として、長崎の港から
インドのゴアを経由しヨーロッパに渡りました。

その旅はローマ、ポルトガルなど８年に及んで、キリスト教と
ヨーロッパの文化を学びました。

有名な「天正遣欧使節」です。

日本に帰ると、時の豊臣秀吉がキリスト教禁止令を発し、
日本で布教していた宣教師、キリシタンを弾圧しました。

遠藤周作の「沈黙」は、その時をテーマとしています。

マリア様の絵が書かれた「踏み絵」を踏ませて
信仰を捨てさせようとし、それを踏まなかった
隠れキリシタンの多くは、長崎の雲仙地獄などで
十字架にかけられ殉教しました。



先月２４日、長崎県営野球場でカトリックの儀式
「列福式」があり、ローマ法王の代理と国内外から集まった
約３万人の信者が祈りをささげられたそうです。


遠藤周作は、「沈黙」のなかで、キリシタン弾圧の刑に耐えられ
なかった弱い人間を描いていましたが、僕の友達の役、千々石ミゲルは、
四人のなかで唯一キリスト教を捨てました。

伊藤マンショは、過労により若くして長崎で病死。

原マルチノは、マカオに追放されて一人寂しく客死。

中浦ジュリアンは、長崎の西坂で壮絶な殉教。

私の家族のなかで、妻は、しし座でサル歳、娘は、さそり座で辰歳
、私は、かに座でうさぎ歳、で一番弱いんです。


信仰に忠実に信念を貫いて、聖者の称号を「列福式」で与えられた
聖人よりも、私は人間の弱さをもって苦悩し、それを描いた
「沈黙」と千々石ミゲルに共感を感じています。


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編集後記：

シンプロポリスの原産地ブラジルはカトリックの国です。

そこから今、３０万人ともいわれる日本人の子孫、
日系ブラジル人が日本に出稼ぎにきています。

その多くが、静岡、愛知に住んでおり、おかげで
両県は日本で最もカトリック信者の多い県になっているそうです。


今朝の西日本新聞の「世界のまなざし」という
コラムに面白いことが書いてありました。

「愛知の武将といえば秀吉、静岡の三河は徳川家康が生まれた地。
二人の故郷は、４００年後にカトリック集団地に変わった。

今その子孫達が「長崎の仇（かたき）を三河で果たした。」
といえるかも知れない」



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　 では、次回もお楽しみに☆

　 最後までお読みいただきありがとうございました。


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